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本当の霊感と危い霊感を見極めよ!

霊感には二種類あることを知っていますか。一つは宗教的な本物の霊感。もう一つは運気が下がった時に出てくる危い霊感。ここでは運気が下がった時に出てくる危い霊感のお話をします。


霊感とは何か


常人にはない神秘的な力―霊感に対する評価は人それぞれでしょう。合理的な考え方をする人は霊感をインチキめいたものとして捉えますし、宗教や神秘的なものが好きな人であれば、霊感は反対に羨望のまとになることもあります。霊感に対する評価はひとまず置くとして、では運命的な世界から見た場合、霊感は運命とどのように関わっているのか、あるいは霊感とはどのようにして発現してくるのか、霊感の背景にあるものを考えてみましょう。

霊感とは何か私のところにも職業柄、宗教的なものを好む人や霊感の強い人がやってきます。彼らの多くは神秘的なものに対して目が開いており、非常に鋭敏な感覚を持っています。しかし、宗教的な霊感を除けば、霊感を持つと称する人々には運命的な世界から見た場合、非常に類似した運命的、心理的な傾向を持っていることに私は気付きました。

「先生、私の運命を見てください。どのようなものが出ていますか。」

この人は二十代後半の男性でした。やや小柄で痩身であり、身なりはけっしてきれいとは言えません。着古した上着はどことなく萎びており、質素な身なりから裕福ではないことがわかりました。少し伸ばした無精ひげは順調ではない生活の証でしょうか。彼は予約もなしに突然入ってきて、自分の運命を見てほしいと告げました。普段であれば私も断っていたでしょう。しかし、彼の恵まれない境遇を聞くうちに、つい同情してしまいました。

「わかりました。今調べますから少しお待ちください。」

彼を待たせておいて、さっそくパソコンに基礎データを入力します。パソコンに彼の心理構造が映し出されると、私は驚きました。彼の心理構造が知性の機能にかなり強く偏向しており、めったには見られない特異なタイプだったからです。これは彼の関心が何か特定の分野に集中して向けられていることを示しています。

「失礼ですが趣味や仕事など、何か懸命に取り組んでいるものがありますか。」

彼は小首をかしげながら言いました。
「うーん、特に取り組んでいるわけではありませんが、前から霊的なことに興味がありました。また、時々霊感みたいなものが働くことがあります。」

なるほど、彼の集中した関心の対象は、霊的な世界への関心だったようです。彼のように何か特定の対象に向けて強く関心を持つと、心理構造が大きく偏ることがあります。それが知性器官の機能に表れてきて、ある特定のパターンを作り出すのです。それが一概に悪いとは言えません。その対象によってその善し悪しは変わってくるのです。たとえばそれが社会に対する奉仕や、自分の精神的な向上に向けられた場合、それは良い意味での偏りになります。しかしそれが人に対する恨みや怒り、自分の野心を満足させるためのものに向けられた場合、それは最も忌むべき偏りになるのです。凶悪な犯罪者や歴史上に現れた独裁者の心理構造に、このような忌むべき心理構造を見ることができます。私は言いました。


突然出てきた霊感の謎


「そうですか。霊感ですか。では、どのようなときに霊感が働くのですか。」

彼のような霊感の持ち主を見るのは久しぶりです。個人的にも少し興味があったので、少々突っ込んだ質問をしてみました。

「霊感は生まれつきあったのではありません。二十歳くらいの夏に、突然出てきたのです。」
「それは興味深い話ですね。霊感が出た時、何かきっかけがあったのですか。」

彼は少しの間、考えてから言いました。
「きっかけといえるかどうか、その頃はとにかく霊的な関係の本に熱中していたのはたしかです。」

こうした霊関係の本に熱中するのは、彼の生まれ持った資質でしょう。それは彼の知性に偏った心理構造からしても、何ら不思議ではありません。ですが、こうした心理構造は他の人にも見出せるものです。どうして彼だけが霊感が働くようになったのでしょうか。彼は霊感が生まれつきの能力ではないと言いました。そうであれば、やはり周期的な変化が一番の原因として考えられます。

突然出てきた霊感の謎すぐに彼の周期を調べました。やはり思ったとおりでした。彼の周期は二十歳くらいに変化の影響を受けており、その霊感が芽生えた前年は、ちょうど大きな周期の変化点に当たっていたのです。その周期は彼の理性の機能に障害が出てくることを暗示していました。理性が衰えると霊感などが非常に強まる人がいるのです。

「その霊感能力が芽生えた時期に、何か悪い現象が起きませんでしたか。」

私がこうしたことを聞くのは、彼の霊感が宗教者などのように健全な感覚の下にではなく、ある種の異常な心理状態の中で霊感の能力が発現したことを感じたからです。その時期の彼の心理構造はかなり理性の機能が衰弱しており、またその反対に知性の機能が過剰に亢進していました。こうした異常な心理バランスは、霊感の発現と深く関わっているのです。

「はし、たしかにその頃は立て続けに良くないことが起きました。」


運気が極度に下がると霊感が発現する


彼はどうしてそれが分かるのかと、おどろいた表情をしました。彼のこうした霊感の能力の芽生えと共に、彼の家族に立て続けに不幸が起きていました。それは家族の運命がシンクロしていることでも説明がつくでしょう。つまり、彼の霊感は家族や自らの不幸な現象と絡まって現象化していたのです。

多くの人はこうした霊感に神秘的なものを感じて、自らもそうした霊感能力者になりたいと考えます。しかし、私がこれまで見てきた霊感者―運気の極度の下がる時期に発現した霊感者の運命は、けっして好ましいものではありませんでした。むしろそれは異常な心理状態が生み出す非常に危い能力でもあったのです。

たとえばある宗教団体の指導者は、突然発現した自らの霊感を誇りにしています。ところが私が調べた限りでは、彼の運気が非常に低迷する時期にこうした霊感が発現していたのです。健全な意識を保つ理性の機能が、大幅に低下する時期でした。こうした状況は運命的には大変危険な時期ですが、霊感の出現はその時期とピタリと一致していたのです。私はほかの同様な霊感を持つ人の運命も調べましたが、やはり同様な結果が出たのです。

彼らは特異な能力者であり、中には自らを世界の救済者と考える人もいました。しかし、こうした運命の危い時期に出現した能力に、私はある種の危惧を抱かずにはいられません。なぜなら、こうした運気の極度に低下した時期には、霊的な世界も含めてあらゆる存在者の様々な誘惑や干渉があるからです。

それは私自身が過去に体験してきたことであり、自らの経験からもこうした世界が非常に危険なものであることを知っているからです。こうした霊的な世界にいる存在たちは、私たち人間の弱点を熟知しています。ですから、見事にその人の人格的な急所を突いてくるのです。たとえば名声に弱い人物がいます。すると彼らは、その人を人類の救済者にしたてあげて彼を利用するのです。また富に弱い人物がいます。すると彼らはその人に莫大な富を与えて、その人を利用するのです。

どんな人であれ、人間である限りは必ず何らかの弱点を持っています。完璧な人などいません。誰でも自分では意識すらしていない脆弱な心理を抱えているのです。運命分析ではその人の心理構造を調べることによって、そうした弱点もしることができます。ですから、そうした危い誘惑に陥らないように、自分を戒めることもできるのです。


危い霊感には危険がいっぱい


「先生、ではこの霊感はないほうが良いのですか。」

その青年は、それまで自分の霊感的な能力を自慢にしていました。友人の心境をずばりと言い当て、近未来の出来事を言い当てることで、彼なりに悦に浸っていたようです。しかし、それが迷妄の世界と紙一重であり、運命のカオス的な状態に陥る重大な危険性を秘めていることが分かれば、考え方も変わってくるでしょう。

こうした霊感的な潜在力の突然の発現(準備されたものではない発現)は、人の健全な心理のシステムを破壊してしまう危険性を秘めています。人の心理機構は合理的に物事を判断する理性を健全に働かせることによって正常に動いており、こうした潜在力の意図しない影響力を排除することによって健全な意識の世界を成立させているのです。霊感とはそれが健全に機能した結果の能力ではない限り、それは受動的な能力であり、ときには実体のない影に振り回される危険性と常に隣り合わせなのです。

「うーん、そうでしたか。霊感は自分では素晴らしい能力だと思っていたのですが・・・。違っていたのですね。」

危い霊感には危険が彼はようやく自分の置かれていた危い状況に気づいたようです。実際に彼の霊感の発現と共に、彼の家族には様々な不幸が起きていました。彼の家族は経済的に行き詰まり、親戚に借金を重ねていました。また、病気などにもずいぶんと煩わされたようです。彼の霊感はこうした家族の不幸とシンクロして発現していたのです。彼の霊感は家族の危い運命を象徴するものでもあったのでしょう。つまり、彼の霊感が危い霊的な存在者たちを導入する窓口となり、家族の不幸をさらに増幅させていたのです。彼は自分の運命に何が生じていたのか、ようやく理解しつつありました。

「自分が家族を不幸にしていたのですか。とてもショックです。」

彼はすっかりしょげた様子で落胆しています。彼を勇気づけようとして私は言いました。

「家族の不幸は、必ずしもあなたの責任ではないでしょう。それは家族に定められた宿命でもあるのです。」


霊感の何が危険なのか


でも、彼の霊感が家族の運命をさらに不安定にしたことは否めません。目に見えない世界にはあらゆる存在がうごめいています。それは人の霊ばかりとは限りません。人の想いや過去の記憶、動物、植物の霊的存在者、あるいは想像もつかない魑魅魍魎などの存在者、さらには悪魔といわれるような現象世界の覇権を狙う邪悪な存在者などもおり、こうした世界は非常に危険な世界でもあるのです。こうした存在者たちは人間達を利用しようと画策しており、その隙を常にうかがっているのです。

運命が健全な状態にあるときは、こうした存在者たちから守られており、また理性の合理的な判断力があるために、それほど危い誘惑に陥ることはありません。しかし、周期の変化によって理性機能が極度にマヒするときに、運命に重大な危険が及ぶのです。理性がマヒして一時的に心の隙間ができるとき、彼らは心の影を利用してその人物に近づいてくるのです。そしてそれは霊感の発現と共に生じるのです。でも、その人の理性機能がマヒしても、欲望や名誉欲、野心などの心の負の部分が弱ければ問題は大きくはならないでしょう。

霊感の何が危険なのかある人は人一倍の名誉欲が強かったために自らの存在を誇大にして救済者に仕立て上げられます。また、ある人は貪欲な心を利用されて、富と引き換えに自らを悪の代理人として行動させられます。そうした欲望のない普通の人でも、ちょっとした霊感と引き換えに大切な生命エネルギーを吸い取られたりしているのです。

こうした世界は見えない世界だけに、多くの危険性に満ちています。素直にこうした世界を信じて、迷信的なことにふりまわされている人がいるのは残念でなりません。運気の極度に下がるときに発現する霊感という能力はその代償として為され、それは心の影として実体のない世界を作り出しているのです。

ただ、霊感をもって、すべてがそうしたものとはいえない部分があります。それは本物の宗教者が持つ霊感です。こうした霊感の中には、間違いなく本物の霊感もあるのです。それはその宗教者の人格と比例するでしょう。歴史上表れた偉大な人物たちには、そうした本物の霊感が宿ってたことは誰にも否定できません。ユダヤのモーセしかり、イエスしかりです。ここで大事なことは、本物の霊感と危い霊感をきちんと見極めなければならないということ。

「これからは気をつけるようにします。」

その青年は最後にそう言いました。彼はようやくにわかに出てきた危い霊感と、それがもたらす運命の危険性に気づいたのかもしれません。






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  オフィスファルの「占いと運命の科学」より 


 


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